3 父親・母親・先生から見た幼児の様子と親や先生の関わり
A 人間関係に関して
父親・母親・先生から見た幼児の様子
 『相手の目を見て話をする』『自分から近所の人(地域の人)にあいさつをする』『共有のものを大切にし,みんなでなかよく使う』については,父親・母親よりも先生の方が評価が低くなっています。家庭の中やごく身近な親しい人に対してはできることでも,保育園や幼稚園といった家庭より広い社会生活の中ではできないということが考えられます。核家族が増え,家庭で接する人の数が減少していることも影響があるのかもしれません。
 約束やきまりについては,父親が厳しい評価をする傾向にあるようです。
 ケンカの解決については,初めて集団生活を経験する3歳児は解決能力が身についていないようですが,成長とともに自分たちで解決する力を身につけていくことがわかります。トラブルを経験し,それを自分で解決することは,子どもの成長にとって大きな役割を果たすと思われますので,上手に対処していきたいものです。 
父親・母親の子どもに対する関わり
 相手の顔を見て話すことは,両親ともに大切にしているようです。『子どもの顔を見る両親』の割合と『相手の目を見て話す子ども』の割合がほぼ同じだということは,親の意識が子どもに与える影響が大きいことも感じさせます。
 『いけないことをしかる』『集団のルールを教える』など人間関係に関するしつけについては,『ややあてはまる』までを入れると9割以上の父親・母親がしっかりと取り組んでいるように見えますが,『あてはまる』だけを見ると『きちんとしかる』『きちんと教える』ことに関して,父親のかかわりが母親より低いことが気がかりです。一緒にいる時間の差が影響していることも考えられますが,お父さんの協力がほしいところです。
 地域行事に関しては,他の項目に比べて評価が低いようですが,地域と家庭のつながりが少なくなってきているのでしょうか。
 子ども同士のケンカについては,自分たちで解決させたいという思いはあっても,けがの心配や親同士の人間関係があまり密でないと,つい口出しをしてしまう場合があるような気がします。
先生が指導時に重点的に取り組んでいること (複数回答  単位:人)
 保育園や幼稚園では,楽しくスムーズに集団生活を送るために必要な事柄を重視しているようです。やはり年代によって重視する事柄に違いがあり,3歳児では集団で過ごす楽しさを実感させ,集団生活での基本的なルールを身につけさせようとしています。4歳児になると思いを伝え合う力や思いやりの気持ちを身につけること,5歳児ではさらに考える力や活動の工夫や協力が加わってきます。成長するにつれて,集団の中での自分の役割の自覚や協力といった,集団の質を高めるような行動を期待しているようです。どの年代でも,お互いの気持ちを伝え合うことは何より大切なこととされているようです。
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