調査の概要
自然にかかわる機会や子ども同士でかかわる機会の減少
 子どもたちが直接自然とふれあい,のびのびと遊べる場所は,10年前から身近にはあまりなかったようです。現在,子どもたちが遊んでいる場所は,自分の家,公園,友だちの家,校庭や園庭といったところが主です。
 また,遊びの実態として,「4人以下の少ない人数で,兄弟姉妹や園,近所の友だちと遊ぶ」というように,子ども同士のかかわり合いが狭くなる傾向が見られます。
 さらに,遊び相手を親が決めることが多くなり,子どもが自分で友だちを直接誘うことが少なくなってきている実態もみられます。
 このようなことから,柏市においては子どもが自然とかかわったり,子ども同士でかかわったりする体験の機会が減少していると考えられます。
テレビやビデオの影響を受ける遊び
 室内での遊びで絵描き,ブロックといった抽象思考につながる体験としての遊びが減少し,テレビやビデオが大幅な伸びを示しており,時代の影響を受けていることが感じられます。さらに,外遊びでは,固定遊具による遊びが減少し,今の子どもたちの体力低下を象徴しているばかりでなく,携帯用コンピュ-タ-ゲ-ムやカードゲ-ムといった,従来室内遊びと考えられていたものが登場しています。 「自然にかかわる」「外で体を動かす」「集団で遊ぶ」ということを,親が子どもに求めてることから考えても,現在の子どもたちの体験は本来あるべきだと思われてきたものとは違ってきていることがわかります。
地域に対する保護者の狭い意識
 保護者自身の地域との付き合いは浅いものになってきており,地域の子育て活動にも消極的になってきているようです。それにともない,地域の子どもに対するかかわりも自分の子どもに関係する範囲にとどまり,そうでないところではかかわりを持つことが少なくなっているようです。無関心とまではいかないまでも,保護者が地域の子どもにかかわる範囲が狭くなってきている様子がうかがわれます。
子どもの安全に対する不安が大−新たな子どもを取り巻く環境要因−
 子どもを外遊びに出すことに対する不安の90パーセント近くが,安全面に対するものでした。さまざまな事件や事故が起きている現実が大きな要因となって,親が子どもをできるだけ目の届くところに置き,子どもの行動範囲を制限し,子どもの体験の機会を減少させるという傾向を作り出しています。このように,安全に対する不安が柏市の子どもを取り巻く環境に変化をもたらしているといっても過言ではないと思われます。
 以上のことから,柏市においても子どもを取り巻く環境は変化していると言えるでしょう。
 この実態をふまえ,私たちは子どもたちにとってよりよい環境が作れるよう,できることから始める必要がありそうです。