(3) 魚介類・手賀沼の魚

    ・ 手賀沼の魚 「ポケットパンフレット

    ・ 手賀沼の魚 「伝えよう 手賀沼を」 第2集 ページ 20,21、

           ちょっと昔の手賀沼の魚
           現在手賀沼にすむ魚
           わずかに生息する魚
           まったく見られなくなった魚
           他の生物


    我孫子市手賀沼課が作成したポケット型のパンフレットより了解を得て掲載しました。


    手賀沼に生息していた魚・エビ・貝類の写真や漁具・変遷がまとめられています。 




 内容

   手賀沼の水棲生物 45種

   手賀沼の植物

   手賀沼の漁具・漁法

   手賀沼の変遷


手賀沼の水棲生物 45種


  なまえをクリックすると写真が見られます。

こい もつご はくれん げんごろうぶな
ぎんぶな きんぶな たいりくばらたなご ぜにたなご
やりたなご わたか はす にごい
うぐい ひがい おいかわ たもろこ
おおくちばす ブルーギル うなぎ かわやつめうなぎ
どじょう カムルチー たいわんどじょう なまず
かわよしのぼり うきごり ぬまちちぶ わかさぎ
くるめさより ぼら ちょうせんぶな めだか
ぎばち すずき くさがめ いしがめ
うしがえる いもり もくずがに あめりかざりがに
てながえび ぬかえび からすがい いしがい
ましじみ



手賀沼の魚

「伝えよう 手賀沼を」 第2集 ページ 20,21、を掲載したものです。

 手賀沼は日本一汚れた沼として27年間不名誉な称号を受けてきました。水質の汚染で一番被害を受けたのは魚介類ではないでしょうか。かつては、漁をしながらの昼食時に、手賀沼の水をやかんにくみ、お茶を沸かして飲んでいたそうです。きれいな水をたたえていた頃の手賀沼には多くの魚介類がすんでいました。

 
ちょっと昔の手賀沼の魚

1953(昭和28)年の調査では下記のような魚がおもに生息していました。・


コイ キンブナ ギンブナ ゲンゴロウブナ
ニゴイ ハス ワタカ ウグイ
オイカワ モツゴ タイリクバラタナゴ ヤリタナゴ
タモロコ ヒガイ カムルチー ウナギ
ヤツメウナギ ドジョウ ナマズ ワカサギ
ヨシノボリ ウキゴリ ヌマチチブ クルメサヨリ
チョウセンブナ メダカ ギバチ ボラ
スズキ

 現在手賀沼にすむ魚


☆コイ

手賀沼には多く生息しています。フナと似ていますが、口のところに左右2本のひげがはえているのがコイです。
 
☆ギンブナ


俗にマブナといわれる魚で、「甘露煮」の材料に最適です。我孫子市内には今でも「フナの甘露煮」を加工する店が一軒だけ残っています。

☆ゲンゴロウブナ
 

別名ヘラブナといわれ釣り人に親しまれています。
手賀沼にはコイに次ぐ魚影の濃い魚です。

☆モツゴ


俗にクチボソとかハヤとよばれています。佃煮として重宝され、手賀沼の魚では一番有用な魚種です。水の汚れにも強く、数多く生息しています。
 
☆ワタカ


手賀沼では増えてきた魚です。平べったい魚で食べても美味しくはありません。

 ☆ハス

20年前頃まで、手賀沼には生息していませんでした。繁殖力が強く多くの固体が生息しています。

☆ハクレン


俗名レンギョといわれ、中国大陸から移入されたものと思われます。

☆ブラックバス(オオクチバス) 

外来種で北米産の魚です。どう猛で小魚をたくさん食べてしまいます。

☆ブルーギル
 

外来種でブラックバスと同じ北米産です。手賀沼には1 9 7 5(昭和50)年頃姿を見せ始めました。

        以上9種の魚は手賀沼で比較的多く生息しています。
 わずかに生息する魚                                         

タイリクバラタナゴ ウナギ マナマズ
カルムチー ドジョウ カワヨシノボリ
ヌマチチブ ウキゴリ ワカサギ


わずかに生息する魚も、汚れがひどくない南部手賀沼で主に見られます
 全く見られなくなった魚                                        

キンブナ ニゴイ ウグイ オイカワ
ゼニタナゴ ヤリタナゴ タモロコ ヒガイ
カワヤツメウナギ クルメサヨリ メダカ ギバチ
ボラ スズキ


 ワカサギは全く見られなくなった魚でした。手賀沼漁業協同組合が、長年にわたって諏訪湖や網走からワカサギの卵を購入し放流を続けてきました。しかし、水の汚れで姿を見ることはありませんでした。平成14年に見られるようになり、沼の水質が改善して卵が孵化したものと喜ばれました。                 
他の生物                      

                                        
 テナガエビは多く生息し、ヌマエビ、アメリカザリガニも少しいます。モクズガニはわずかに生息しています。貝類ではカラスガイはわずかに生息していますが、マシジミ、イシガイは見られません。クサガメ、イシガメの亀類やイモリも見られません。

 魚や水棲動物が少なくなったのは、水の汚れが主要因ですが、工場廃水や農薬の影響も考えられます。

 手賀沼の水質が良くなってきていますので、ワカサギのように復活する魚が増え、多くの魚たちが安心してすめるようにしたいものです。
 
 2003(平成15)年秋には、今までに獲れなかったサケ(鮭)が手賀川でたくさん獲れました。北千葉導水路(きたちばどうすいろ)で利根川の水が手賀沼に流し込まれ、手賀川から利根川に流れ出ています。サケ(鮭)は臭いを覚えていてふるさとの川に戻ると言われます。利根川を遡上(そじょう)する鮭が水の臭いから手賀川に迷い込んだものと考えられます。